読書録・書評

【読書録・書評】『「会社四季報」最強のウラ読み術』(1/2:A・B・Eブロック)

ここでは、以下の書籍についてのレビューを2回に分けて、その前半部分を書いていきたいと思います。

1.本書の概要

まずは、本書の概要からです。

本書では、「会社四季報」を20年以上にわたり読破し続けている渡部清二氏によって、その読み解き方が書かれています。

なお、本書の章立ては、以下のようになっています。

  • 第1章:「会社四季報」は、世界でも類を見ない独自視点から生まれた
  • 第2章:「会社四季報」を読み始める前に知っておきたい裏ワザ
  • 第3章:5つのブロックだけを見る、「会社四季報」ウラ読み術
  • 第4章:「会社四季報」で過去から今を学び、今から未来の仮説を立てる
  • 第5章:投資家として企業の人格を知る

ここでは、会社四季報の読み解き方について書かれた、第3章の内容から一部を抜粋してレビューしていきます。

会社四季報では、企業の情報が14のブロックに分けて示されていますが、第3章ではそのうちの5つのブロック(A・B・E・J・N)について触れられており、今回は前半の3つ(A・B・E)について見ていきたいと思います。

2.企業の特色や海外比率について

まずAブロックには、企業紹介の欄と言え、証券コード、社名、特色、連結事業、海外比率などが載っています。

このうち、【特色】欄については以下のように書かれています。

【特色】欄は定性評価で、会社の強みというべきものが掲載されていて、とくに注目すべき点は、世界首位とか業界首位、シェアが1位、高い技術といったキーワードです。

また、海外比率についても、それが50%前後の企業に注目していると述べられており、その理由として次のように書かれています。

トップ企業の海外比率が50%を超えると、業界全体がグローバル産業になっていくタイミングが訪れているのです。その期待感が投資家を呼び込み、株価を押し上げていくのです。

3.業績予想記事・材料記事について

次に、Bブロックには、会社四季報を発行している東洋経済新報社の記者によって書かれたコメントが載せられています。

コメント欄は2つあり、前半は原則として「今期予想」についてのコメントで、後半は会社の中長期の成長に関するトピックスになっていると言います。

そして、後半のコメントの方が、会社の大きな変化を捉えているとのことで、著者はこちらにより注目していると述べられています。

4.財務(自己資本比率・PBR)について

続いて、Eブロックの【財務】欄や【キャッシュフロー】欄について言及されています。

まずは、【財務】欄の方から見ていきます。

【財務】欄には、「総資産」「自己資本」「自己資本比率」「資本金」「利益剰余金」「有利子負債」の6つの数字が掲載されており、これらは財務諸表で言うところの貸借対照表(バランスシート:B/S)上から得られる数字になります。

ここでは、「自己資本比率」と「PBR(株価純資産倍率)」について、その数値による判断基準の目安が、それぞれ以下のように示されています。

なお、PBRは、時価総額を純資産(≒自己資本)で割ることによって算出されます。

【自己資本比率から健全性を測る】

  • 70%以上:◎
  • 50%以上70%未満:〇
  • 30%以上50%未満:△
  • 30%未満:×

【PBRから企業の健全性を測る】

  • 1倍以上:△
  • 0.7倍以上1倍未満:〇
  • 0.7倍未満:◎

5.キャッシュフロー(営業CF・フリーCF)について

次に、同じくEブロックの【キャッシュフロー】欄についてです。

キャッシュフローというのは、お金の流れに注目した数字、つまりお金のやり繰りのことで、「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」の3つがあります。

これら3つについては、それぞれ以下のように説明されています。

営業キャッシュフローは、本業の収入と支出に注目したお金の流れです。

投資キャッシュフローは投資と回収に注目したお金の流れです。

財務キャッシュフローは資金の調達と返済に注目したお金の流れです。

さらに、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足し合わせたものを「フリーキャッシュフロー」と言います。

そして、ここでは、営業キャッシュフロー(営業CF)とフリーキャッシュフロー(フリーCF)による、次のような判断基準が示されています。

【キャッシュフローから企業の健全性を測る】

  • 営業CF+ フリーCF+:◎
  • 営業CF+ フリーCF-:△
  • 営業CFー フリーCF-:×

6.総括

ここで見てきた、A・B・Eブロックについては、一般的によく言われるような内容であり、特に目新しいものではありませんでした。

続く、J・Nブロックの内容については、以下の記事でレビューしていますので、よろしければご参照ください。

 

 

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