読書録・書評

【読書録・書評】『改訂版 金持ち父さんの投資ガイド 上級編: 起業家精神から富が生まれる』

ここでは、以下の書籍についてのレビューを書いていきたいと思います。

1.書籍の概要

まずは、本書の概要からです。

本書は、以下の記事でレビューした、『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』の続編にあたります。

そして、本書に関しても、何か具体的な投資戦略・手法についての内容といったわけではなく、お金に関する哲学や金持ちになるための心構えといった内容が中心となっています。

ですので、ここでは主に投資に関係してくる部分について、一部を抜粋しながらレビューしていきたいと思います。

なお、本書の章立ては、以下のようになっています。

  • 第一章:九十対十の謎を解く
  • 第二章:金持ち父さんによる投資家の分類
  • 第三章:ゆっくりと金持ちになる方法
  • 第四章:金持ちになるまで昼間の仕事は続ける
  • 第五章:起業家精神を持とう
  • 第六章:なぜビジネスを起こすのか?
  • 第七章:B・Iトライアングルとは何か?
  • 第八章:洗練された投資家の考え方
  • 第九章:投資を分析する
  • 第十章:究極の投資家になるために
  • 第十一章:あなたも億万長者になれる
  • 第十二章:金持ちはどうして破産するのか?
  • 第十三章:「お返し」をする用意はできているか?
  • おわりに:これから先、お金を儲けるためにお金が必要ない理由

2.本書の全体像

本書は、第1章で次のように書かれています。

この本では、ふつうの人がどうやったら自分のアイディアを「資産を買ってくれる資産」に変えることができるか、その方法についてお話ししたい。

『金持ち父さんの投資ガイド 上級編』では、起業家精神を見つけ、ごくありきたりのアイディアを並外れた富に変える能力を開発することに焦点をしぼってお話ししたい。

ここからも分かるように本書では、著者のロバートキヨサキが言うところの「ビジネスオーナー」に関する内容が主となっています。

3.ビジネスオーナーに必要とされるもの

そして、具体的には、以下のようなことなどが書かれています。

ビジネスを成功させるためには、精神的な使命とビジネス上の使命の両方が必要だ。

しっかりしたビジネスを築き、成功させるためには、会計士、税金アドバイザー、ファイナンシャル・アドバイザー、法律顧問といった人たちから適切なアドバイスを受けることがぜひとも必要だ。

あなたがビジネスを始めようとしているなら、まず第一に、恐怖心を克服し、断られても平気になること恐怖心を克服し、断られても平気になること、第二に、たくさんの人を前にして話をし、聴衆の関心をあなたの話に引きつける技術を身につけることだ。

ただ、上記の内容も精神論や表面的な内容ばかりで、それ以外の部分でも著者の他の書籍と重なる内容が多かったように感じました。

4.5種類の投資家

そして、本書で主に投資に関係してくるのは、第2章だと言えます。

その第2章では、金持ち父さんによる投資家の分類として、以下の5つが挙げられています。

  1. 適格投資家:大金を稼いでいるか、多くの資産を持っている人、あるいはその両方に当てはまる人。適格投資家として資格のある人は、ほかの大部分の人に許されていないような投資をすることができる。
  2. 専門投資家:公開されている株式を分析する方法(ファンダメンタル投資とテクニカル投資)を知っている。一般的に言って、専門投資家には株式トレーダーや証券アナリストが含まれる。
  3. 洗練された投資家:投資と法律(税金、会社、証券に関するもの)を理解している人。
  4. インサイド投資家:投資を作り出す人。成功するビジネスを立ち上げることがインサイド投資家のゴールだ。立ち上げるビジネスは賃貸用不動産でもいいし、何百万ドルを売り上げる小売会社でもいい。投資の内側にいて、ある程度、経営上のコントロールの力を持っている人を指す。
  5. 究極の投資家:株を売る側になる人。このレベルの投資家は成功したビジネスを持っていて、会社の所有権を大衆に売っている。

本書では、持っているお金や経験がどんなに少なくても「インサイド投資家」から始めることは可能であり、「必要なのは、小さいことから始めて学び続けることだ」と述べられています。

5.ファンダメンタル投資とテクニカル投資

また、第2章では、専門投資家と関連して、ファンダメンタル投資とテクニカル投資についても触れられています。

まず、ファンダメンタル投資については、次のように書かれています。

ファンダメンタル投資家にとって、投資対象にふさわしい株式を選ぶ時に考慮すべき最も重要なことは、その会社の将来の収益力だ。

そのため、会社の財務諸表や、その会社が属する業種の将来の見通し、経済全般、金利動向などを慎重に検討することが重要な要素となります。

一方、テクニカル投資については、次のように説明されています。

テクニカル投資家にとって、投資対象にふさわしい株式を選ぶ時に考慮すべき最も重要なことは、その会社の株式に対する需要と供給だ。

テクニカル投資家は株価の過去の動きを検討する。彼らが主な指標として関心を持つのは、市場のムードと株の価格だ。

そして、「浮き沈みの激しい投資の世界で生き残るためには、テクニカル投資とファンダメンタル投資の両方に関する技術が重要だ」とも述べられています。

6.総括

本書では、「本書の全体像」のところで引用したような、著者の目的や意図が達成されているとは言い難い、というのが正直な感想です。

また、著者が開発したキャッシュフローゲームを売り込むための長大な宣伝本という感も否めません。

結局、ロバート・キヨサキの著書に関しては、どれか1冊だけ読めばそれで十分だと言えます。

そして、もし起業や経営に関する書籍を読むのであれば、ダイレクト出版から出ている、ダン・ケネディやマイケル・マスターソンなどの著書を読んだ本が断然良いでしょう。

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