相場のデータ・指標

2018年、「戌(いぬ)笑い」は成るか!? 十干十二支と日経平均株価

大体、年末年始の時期になると、干支(かんし、えと)と株式市場についての話題がよく出てきたりします。

そこで今回は、時期的にちょうど良いということもあり、干支と日経平均株価について書いていきたいと思います。

その前にまずは、干支(かんし、えと)とは何かからです。

1.干支とは?

干支というのは、十干と十二支を組み合わせたもので、60通りのものがあります。

例えば、2017年の干支は「丁酉」、2018年は「戊戌」といった具合です。(読み方に関しては後述します。)

この干支のうち、十二支については比較的よく知られていますが、十干についてはあまり馴染みがないかもしれません。

干支の「」は、「」はという漢字の右側に含まれ、本来であれば枝よりも幹である十干の方が広く知れ渡っていてしかるべきといえるかもしれませんが、やはり十二支は動物で馴染みやすいというのが大きいのでしょう。

それでは、干支を具体的に見ていきますが、干支とその読み方を示したのが以下の表になります。

なお、十干については、読み方の参考のために、陰陽五行論における五行(木・火・土・金・水)と陰陽の分類についても載せてあります。

2.十二支と日経平均株価

ここからは日経平均株価を干支の観点から見ていきますが、まずは馴染みのある十二支の方からです。

十二支に関しては、次のような相場格言がありますので、それと比較しながら検証していきたいと思います。

その相場格言とは、少し長いのですが、「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる、子は繁栄、丑つまずき、寅千里を走る、卯は跳ねる」というものです。

これを相場の上下で解釈していくと、辰巳は天井、午は下落、未は横ばい~調整、申酉は乱高下、戌は上昇、亥は値固め、子は上昇、丑は調整、寅は大きく上昇、卯はもう一段高、といったところでしょうか。

そして、実際に日経平均株価の1914年以降の年間騰落率に関して、十二支ごとに騰落率の平均値(%)、最大値(%)、最小値(%)および、上昇した回数、下落した回数、横ばいの回数を示したのが、以下の表になります。

また、上記と同様のものについて、1950年以降で見たのが以下の表です。

この1914年以降、1950年以降のそれぞれについて、十二支ごとの年間騰落率の平均値をグラフにしたのが以下になります。

これらの表やグラフを見ながら、先の相場格言と比較してみます。

そうすると、「申酉騒ぐ」や「亥固まる」など、これだけでは何ともいえないようなものもありますが、いくつか特徴的なものを見ていきたいと思います。

まず、午年には平均して下落しており、その前の辰巳には上昇していることから、「辰巳天井、午尻下がり」は格言通りといえそうです。

また、「子は繁栄、丑つまずき」や「卯は跳ねる」も概ね当てはまっていそうです。

ただ、「寅千里を走る」に関しては、その言葉の印象とは逆に冴えない結果となっています(1914年以降:1勝8敗・平均-0.7%、1950年以降:1勝5敗・平均2.3%)。

そして、2018年の十二支である「戌」に関しても、1914年以降ではとても「戌笑い」とはいえないような結果でしたが、1950年以降では挽回していることが分かります。

3.十干と日経平均株価

続いて、十干についてです。

十干についても、日経平均株価の1914年以降および1950年以降の年間騰落率に関して、十干ごとに騰落率の平均値(%)、最大値(%)、最小値(%)および、上昇した回数、下落した回数、横ばいの回数を見ていきます。

そして、この1914年以降、1950年以降のそれぞれについて、十干ごとの年間騰落率の平均値をグラフにしたのが以下になります。

これらの表やグラフを見ると、「丁」や「庚」の年は冴えず、「己」や「壬」の年は平均して大きく上昇していることが分かります。

なお、「丁」の年というのは、西暦でいうと下一桁が「7」で終わる年になりますが、これに関しては「7の年のジンクス(アノマリー)」というものがあります。

これは、末尾が「7」で終わる年は相場が荒れるというもので、実際に以下のような出来事がありました。

  • 1987年:ブラックマンデー(10月19日)
  • 1997年:アジア通貨危機(7月~) (→1998年10月:LTCMショック)
  • 2007年:サブプライム問題 (→2008年9~10月:リーマン・ショック)

こういったこともあり、今年の2017年も何らかの相場の大幅調整が警戒されていましたが、今年は特に何事もなくこのまま無事終わりそうです。

そして、来年の2018年は「戊」の年となりますが、「戊」の年は平均すると割と大きく上昇しています。

以上から、2018年は十二支の「戌」と併せて、干支という観点からだけでいえば、引き続き堅調に推移する可能性が高いといえそうですが、果たしてどうなるのでしょうか。

 

セル・イン・メイについて日米で検証する!前のページ

2種の「ブルベア指数」。一方は無用だが、もう一方は有用か!?次のページ

関連記事

  1. 相場のデータ・指標

    「米国株(S&P 500)」のデータ分析(H30.6)(PER・CAPEレシオ・ブルベア指…

    この記事では、直近の「米国株(S&P 500)」について、PER・CA…

  2. 相場のデータ・指標

    「日経平均株価」のデータ分析(2019.9)(PER・PBR、海外投資家売買動向、日銀ETF買い入れ…

    この記事では、直近の「日経平均株価」について、PER・PBR、海外投資…

  3. 相場のデータ・指標

    「米国長期金利」のデータ分析(2019.7)(日本と中国の米国債保有額・FRB保有債券残高)

    この記事では、直近の「米国長期金利」について、日本と中国の米国債保有額…

  4. 相場のデータ・指標

    「日経平均株価」のデータ分析(2020.9)(PER・PBR、海外投資家売買動向、日銀ETF買い入れ…

    この記事では、直近の「日経平均株価」について、PER・PBR、海外投資…

  5. 相場のデータ・指標

    2020年(子年)の相場、「子は繁栄」となるか?

    この記事では、日経平均株価を十干十二支や陰陽五行論の時代論という観点か…

  6. 相場のデータ・指標

    「WTI原油」の先物価格と、原油在庫統計(EIA・API)

    この記事では、WTI原油価格を、米国エネルギー情報局(EIA)と米国石…

書籍を出版しました!

電子書籍(3冊全て、Amazonランキング1位獲得)

「マーケットの魔術師」ならぬ「マーケットの詐欺師」

精神科医が暴く金融業界の裏側

 

勝者の心構え

精神科医が看破する投資の本質

 

 

 

この心理的罠からあなたは逃れられるか

精神科医が洞察する投資家心理

 

  1. 投資の基礎知識・理論・心理

    東証の流通時価総額と浮動株・固定株、会社四季報の浮動株・特定株とは?
  2. 読書録・書評

    【読書録・書評】『さらに確実に儲けるための実践的な方法が学べる! 株式投資の学…
  3. 読書録・書評

    【読書録・書評】『ウォール街で勝つ法則 - 株式投資で最高の収益を上げるために』…
  4. 読書録・書評

    【読書録・書評】『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』
  5. 相場のデータ・指標

    「ドル円相場」のデータ分析(2019.9)(日米10年国債利回り・購買力平価・ソ…
PAGE TOP