精神科医による辛口投資論

ここでは、私自身が運用している法人口座の2024年8月末時点における、日本株と外国株それぞれの保有株式と各銘柄の平均取得単価（手数料込み）を公開しています。

具体的な保有株数は非公開としていますが、概ね各銘柄へ均等額に近いイメージで投資しています。

イメージというのは、強気の銘柄に対してはウェイトを高めたり、自信の持ていない銘柄や様子見の銘柄に対しては試し玉として少量で購入したりすることがあるためです。

最後の総括では、その月に考えていたことや、今後の方針などについて触れています。

また、最新の取引履歴については、次の記事をご参照ください。

2024.09.13

【2024年9月】株式取引履歴（日本株・外国株）（都度更新）

この記事では、2024年9月に取引を行った銘柄について、その銘柄名と取得単価を簡単なコメントとともに、取引後から数日以内を目安にその都度、公開しています。...

なお、言うまでもないかもしれませんが、売買は自己責任でお願いいたします。

1．24年8月末時点での保有株式（日本株）と平均取得単価

まずは、日本株の方からです。

2．24年8月末時点での保有株式（外国株）と平均取得単価

続いて、外国株になります。外国株に関してはティッカーシンボルのみの表記としていることもあり、銘柄名に代えて、各銘柄のセクターや概要を補足に記載しています。

3．総括

24年8月は、日米の株式市場ともに、ジェットコースターのような値動きとなりました。

7月中旬頃から、ドル円相場が円高方向に反転し、それに伴って日本株相場も調整していましたが、8月に入ってからの日本株の急落は記録に残るような凄まじいものでした。

直近では、8月初めの急落前の水準を回復しており、特にNYダウに至っては、7月中旬につけた過去最高値を更新するような値動きとなっています。

そのような中、8月の株式取引履歴の記事をご覧いただくと分かるように、月初は下落した保有株を中心に、かなり多くの銘柄を買い増しました。

ただそれでも、下落のスピードがあまりに速く、どこまで下がるか分からないという恐怖心もあり、また、余力を残したまま相場が急回復してしまったため、やや不完全燃焼という感も否めませんでした。

とはいえ、ポートフォリオ全体で見れば、買い増しが功を奏したこともあり、直近では急落前の水準を回復することができているので、とりあえず良しといったところでしょうか。

さて、8月の値動きを業種別に見てみると、「銀行」が12％強、「金融（除く銀行）」が10％近く下がっているのが目立ちます。

これには、相場急落により日銀が今後の利上げを進めづらくなり、銀行においても利上げによる収益改善が見込みづらくなったとの思惑が背景にあると思われます。

また、「商社・卸売」、「機械」、「自動車・輸送機」といった業種も2％強の下げとなっており、これらは円高の進行が嫌気されたものでしょう。

なお、ドル円相場については、円高進行を受けて、FX投資家が逆張りのドル買い（円売り）を仕掛けているようです。

仮に、米国の景気減速が誰の目にも明らかとなり、FRBによる年内の利下げ幅が市場の想定よりも大きなものとなれば、金利差縮小に乗じて、海外投資家のドル売り（円買い）が進む可能性もあり、そういった可能性には注意が必要となりそうです。

そして、NYダウがすぐに回復し、過去最高値を更新する一方で、8月28日に好決算を発表したエヌビディアで売りが先行したり、同社のGPUを大量に購入するAI関連企業が、莫大な先行投資を回収できるのかといった懸念が広まりつつあるなど、マグニフィセント・セブンも雲行きが怪しくなっているように感じます。

この8月の急落はいったん回復はしましたが、米国をはじめ欧州、中国と、政治の不透明感や景気の低迷もあり、最悪の場合には1930年代の世界恐慌後のように、長期にわたる下落トレンドがこれから始まる可能性がなきにしもあらずと考えています。

そういったこともあり、8月下旬は利益確定により、現金化を少しずつ進めていました。

11月には米大統領選もあり、詳細を書くのは控えますが、それが終わっても、25年1月の大統領就任式までは何が起こるか分からないような状況です。

当面は、キャッシュポジションを再び高めつつ、再び急落が来たら、買い向かうようなスタンスでいるのが好ましいのではないでしょうか。