読書録・書評

【読書録・書評】『俺の株式投資術』

ここでは、以下の書籍についてのレビューを書いていきたいと思います。

  • 俺の株式投資術
  • 著者:カリスマ投資家12人
  • 出版日:2018/8/22
  • お役立ち度 :
  • 難易度   :
  • マニアック度:
  • 分類:株式投資、投資戦略

1.書籍の概要

まずは、本書の概要からです。

本書では、12人の成功している個人投資家たちによって、その投資手法のエッセンスが、1人当たり15ページ前後で簡潔にまとめられています。

なお、本書の章立ては、以下のようになっています。

  • PART01:割安株を拾えば、利益につながる:坂本彰さん
  • PART02:新興企業だけが成長株ではない:投資カービィさん
  • PART03:シナリオを立てて株式取引:坂本慎太郎(Bコミ)さん
  • PART04:中長期投資で安定的に稼ぐ:さっかくさん
  • PART05:年収300万円からの大逆転:www9945さん
  • PART06:チャンスは昇格期待株にあり:v-com2さん
  • PART07:アメリカETFで長期的に資産を築く:たぱぞうさん
  • PART08:お小遣い稼ぎから専業投資家へ:ゆずさん
  • PART09:投資の判断は企業の「過去」にあり:AKIさん
  • PART10:株の「ランク」を見極める:すぽさん
  • PART11:時間を絞って集中投資:むらやんさん
  • PART12:値動きには法則がある:N氏(Nobu)さん

ここでは、本書の中で気になった部分や参考になった部分について、一部を抜粋しながらレビューしていきたいと思います。

2.PEGレシオ

坂本彰さんは、ここ最近の市場では、PER(株価収益率)が一昔前に比べて全体的に高くなっており、「PEGレシオ」を新たに取り入れていると言います。

PEGレシオというのは、Price Earnings Growth Ratioの略で、予想株価収益率(PER)を1株当たり予想利益成長率(%)で割ったものです。

一般に、PEGレシオは1倍以下なら割安、2倍以上なら割高とされますが、同氏は0.5倍以下であれば割安としています。

また、成長株や売買利益の伸びを期待して購入した銘柄については、2期連続で減益した場合に損切りをするということも書かれています。

3.素直な値動きの米株

投資カービィさんは、日本株よりも素直な値動きをするアメリカ株が魅力的であると言っています。

そのアメリカ株を買う際のタイミングとしては、CNNが市場動向や景気などを基に投資家の行動を数値で表した、Fear&Greedという指数をひとつの参考としているとのことです。

これは、0~100の数値で示され、50を下回っていれば、投資家たちが及び腰で市場が停滞している状態、逆に50を上回っていれば、取引が活発に行われている状態を示しています。

また、投資判断の大前提として、株価が月足で順調に右肩上がりとなっていることを挙げています。

そして、売り時に関しては、次の3つを基に判断していると書かれています。

  • 決算時に評価が高いのに株価が下がったとき
  • 業績が最高潮なのに株価が下落しているとき
  • 決算が期待外れだったとき

4.長期保有には米株

www9945さんも、長期保有にはアメリカ株が適していると言っています。

その理由としては、日本株はアメリカ株に比べると値動きが激しかったり、減配が比較的容易に発生したりすることを挙げています。

そして、投資手法に関しては「順張り」しか行わず、安いときにだいたい8000~9000株ほどを買い入れておき、株価が上がったら、大体1000株くらいの買い増しを入れるとのことです。

また、損切りについては、株価が10%程度下落するとトレンドが反転することがあるため、9%程度の下落で、保有している1~2割の株を売り、10%まで下がるようであれば、全て売却すると書かれています。

5.昇格期待株投資

v-com2さんは、昇格期待株投資について書いています。

その昇格期待株の選び方としては、優待銘柄や時価総額が30~300億円程度の中小型株であることなどを挙げています。

また、昇格期待株の特徴として最も分かりやすいのは、優待を新設、または拡充する銘柄であるとのことです。

これは、総株主数を増やすのが目的で、東証一部上場には例えば、次のような条件が定められているためです。

  • 株主総数が2200名以上
  • 時価総額が、地方市場やJASDAQからの直接上場の場合は250億円以上、東証二部や東証マザーズからの昇格の場合は40億円以上

なお、v-com2さんについては、2冊の著書を以下の記事にてそれぞれレビューしていますので、よろしければご参照下さい。

6.ランク付けによる成長株投資

すぽさんは、成長株をメインに投資しており、以下のように企業を4つのランクに分けて考えています。

  • Sランク:PER40倍 成長20%期待
  • Aランク:PER20倍 増収増益期待
  • Bランク:PER10倍 黒字・成長横ばい期待
  • Cランク:PER5倍 減益・赤字期待、株価のボトム

ここで、ランクの変化を狙う場合に、Aランクの株をBランクの価格で買う方法と、Sランクの株をAランクの価格で買う方法を考えます。

その場合、バリュー株投資の視点で考えると、どうしてもBランクあたりのPER10倍程度の銘柄を買いがちです。

ですが、これでは大幅な成長を期待することは少々難しく、(Sランクの株を)Aランクの価格で買う方が優れていると言っています。

また、投資を検討する企業の基準として、以下のようなものが挙げられています。

  • 営業利益率が安定して10%を超えている
  • 売り上げが成長している
  • 好業績の結果として、無借金経営に近い状態にある
  • 営業キャッシュフローが利益と概ね連動している

そして、これらを満たした企業について、IR資料やそのビジネスモデルなどについて検討すると書かれています。

7.総括

本書では、株式投資のデイトレードから中長期投資まで、成功している個人投資家たち12人の様々な投資手法やその考え方について書かれています。

1人当たり15ページ前後で、要点がよくまとめられており、比較的短い時間でサッと読むことができます。

投資初心者から上級者まで、何らかのヒントを得られるような良書だと言えます。

  • 俺の株式投資術
  • 著者:カリスマ投資家12人
  • 出版日:2018/8/22
  • 分類:株式投資、投資戦略

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