読書録・書評

【読書録・書評】『amazon 世界最先端の戦略がわかる』

ここでは、以下の書籍についてのレビューを書いていきたいと思います。

1.書籍の概要

まずは、本書の概要からです。

現在、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンは、様々なサービスを提供するプラットフォーマーとして世界の市場を席巻しており、それら4社の頭文字をとって「GAFA(ガーファ)」と呼ばれたりします。

本書はその中でも、かつてないような帝国を築きつつある「アマゾン」について、その最先端の戦略などが書かれています。

なお、本書の章立ては、以下のようになっています。

  • プロローグ:アマゾンがなかったら生活できないかも
  • チャプター1:「品揃えが大量で、安い」を実現する仕組みとは
  • チャプター2:キャッシュがあるから失敗できる
  • チャプター3:アマゾンで一番利益をあげているAWS
  • チャプター4:アマゾンの「プライム会員」とは何なのか
  • チャプター5:アマゾンからM&Aを知る
  • チャプター6:巨大な倉庫と配送力で物流を制す
  • チャプター7:プラットフォームの主になるには
  • チャプター8:アマゾンを底ざさえするのがテクノロジー
  • チャプター9:アマゾンという組織

ここでは、本書の中で気になった部分や参考になった部分について、一部を抜粋しながらレビューしていきたいと思います。

2.アマゾンのビジネス

まずは、アマゾンがどんなビジネスを行っているのかをざっと見ていきます。

  • オンライン通販
  • リアル店舗
  • アマゾン・ウェブ・サービス(AWS):企業向けのクラウドサービス
  • フルフィルメント・バイ・アマゾン(FBA):アマゾンに出品する中小企業に倉庫、在庫管理、決済、配送などのインフラを提供する
  • アマゾンゴー:完全テクノロジーの無人店舗
  • プライム・ビデオ:ドラマなどのオリジナルコンテンツやスポーツ配信
  • アマゾンペイ:ID決済サービス
  • アマゾンレンディング:法人事業者向け融資サービス
  • アマゾンフレックス:個人が荷物を配送する仕組み
  • ファッション事業:複数のプライベートブランドを展開
  • アマゾンエコー:音声認識技術「アレクサ」を搭載したスマートスピーカー

3.アマゾンの設備投資

そして、アマゾンの強さを支えているのは、キャッシュフロー経営であり、手にしたキャッシュフローのほとんどを設備投資に回し続けています。

例えば、オンライン通販では、物流に莫大な投資を行っています。

具体的には、物流センターやトレーラー、航空機を保有したり、海運手段を用意したりしているのです。

また、倉庫では、2012年にキバ・システムという会社を買収し、KIVAというロボットを活用しています。

さらに、将来的には、ドローン(小型無人飛行機)による宅配や、ドローン専用の基地として「空飛ぶ倉庫」という構想まであるとのことなのです。

4.Death by Amazon

さて、アマゾンエフェクトという言葉があるように、アマゾンは多くの企業に強い影響を及ぼしています。

例えば、アマゾンにより倒産した企業には、ボーダーズ(書籍チェーン)、サーキット・シティー(家電量販店)、トイザらス(玩具量販店)などがあります。

また、米株式市場には「Death by Amazon」というリストまであります。

これは、小売業の中で空売り残高の大きい銘柄を順に並べただけのものですが、それだけ小売業にとってアマゾンは脅威となる存在だと言えます。

もちろん、アマゾンが脅威となるのは、小売業だけではありません。

初めにも書いたアマゾンの手掛けている様々なビジネスからは、物流業者や銀行、テレビ局、コンビニなどにとっても、アマゾンが脅威となってくると言えるでしょう。

5.総括

その他にも、本書からは様々なことを考えさせられます。

例えばですが、アマゾンでは中古車も購入可能であることから、日本で言うとIDOMやアップルインターナショナル、ネクステージ、カーチスHDなどは、苦戦を強いられるかもしれません。

また、アマゾンはファッション事業にも力を入れており、ゾゾタウンを運営するスタートトゥデイとは真っ向からぶつかり合うことになるでしょう。

そういったことなどから、アマゾンに浸食されない業態というのを考える必要性も出てきますが、本書ではそういったものとして、産地直送品や100円ショップが挙げられています。

このように、長期的視点で個別銘柄への投資を行っている人にとっては、本書に書かれているようなアマゾンの事業内容やその戦略について押さえておくべきだと言えるでしょう。

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