精神科医による辛口投資論

ここでは、私自身が運用している法人口座の2024年9月末時点における、日本株と外国株それぞれの保有株式と各銘柄の平均取得単価（手数料込み）を公開しています。

具体的な保有株数は非公開としていますが、概ね各銘柄へ均等額に近いイメージで投資しています。

イメージというのは、強気の銘柄に対してはウェイトを高めたり、自信の持ていない銘柄や様子見の銘柄に対しては試し玉として少量で購入したりすることがあるためです。

最後の総括では、その月に考えていたことや、今後の方針などについて触れています。

また、最新の取引履歴については、次の記事をご参照ください。

2024.10.16

【2024年10月】株式取引履歴（日本株・外国株）（都度更新）

この記事では、2024年10月に取引を行った銘柄について、その銘柄名と取得単価を簡単なコメントとともに、取引後から数日以内を目安にその都度、公開しています。...

なお、言うまでもないかもしれませんが、売買は自己責任でお願いいたします。

1．24年9月末時点での保有株式（日本株）と平均取得単価

まずは、日本株の方からです。

2．24年9月末時点での保有株式（外国株）と平均取得単価

続いて、外国株になります。外国株に関してはティッカーシンボルのみの表記としていることもあり、銘柄名に代えて、各銘柄のセクターや概要を補足に記載しています。

3．総括

24年9月は、日米の株式市場ともに、前半に調整し、後半に上昇する値動きとなりました。

特に米国株は大きく上昇し、過去最高値を更新していましたが、この背景には、9月18日のFRB（米連邦準備制度理事会）による、0.5％の利下げがあるでしょう。

この通常の利下げ幅の倍となる0.5％の利下げというのは、極めて異例です。

1990年以降の米利下げサイクルにおいて、0.5%の利下げ幅で開始したのはITバブル崩壊後の2001年と、サブプライム問題のあった07年の2回だけで、いずれもその後に米国株相場は深い調整を経験しています。

また、今回のような大統領選まで2カ月を切った時期での政策変更は、1992年9月やリーマン危機後の08年10月に利下げした例はあるものの、いずれも利下げを断続的に続けるなかでの動きで、政策転換ではありませんでした。

そして、直近の10月4日に発表された9月の雇用統計では、非農業部門の就業者数の伸びが市場予想を大幅に上回る結果となり、市場ではソフトランディングやノーランディングを期待する声も出ています。

しかし、その実態を見ると、政府職員の数が急増しており、民間の求人や採用の件数は大幅に減少しており、9月の雇用統計は統計操作に近いものとなっているのです。

FRBの大幅利下げや雇用統計の数値操作には、景気が急減速しないようにと、現政権の民主党およびカマラ・ハリス大統領候補をサポートする意図が感じられます。

なお、過去1年で米国のフルタイムの労働者は102万人減少、パートタイムの労働者は105万人の増加、米国生まれの労働者は131万人の減少、外国生まれの労働者は124万人の増加となっています。

この事実からも分かるように、国境の壁をなくして不法移民（安価な労働力）を増加させ、一般有権者から雇用を奪ってきたのが、民主党なのです。

我が国でも、自民党総裁に石破が選出されましたが、彼も岸田に続くグローバリズム推進派の人間であり、この内閣が続く限り、日本経済や国民にとって逆風となるでしょう。

立憲民主党の野田も彼らと同類であり、来る総選挙では、減税を打ち出している国民民主党などに投票したいところですね。

話が逸れましたが、9月の日本株の値動きはTOPIXが-2.5%、業種別に見てみると、「建設・資材」「小売」「運輸・物流」「食品」が1～2.5％の上昇と内需株が強さを見せました。

一方、「医薬品」が-9.0％、「不動産」が-6.8％、「自動車・輸送機」が-5.3％と大きく下げました。

今後、日銀が政策金利を上げたとしても、せいぜい1％程度までと思われ、また欧米や中国の景気が低迷する中で、日本の景気が大きく上向くとも思えず、長短ともに低金利が継続しそうなことを考えると、日本の「不動産」銘柄は売られ過ぎ（割安）なように思えます。

もちろん、米国経済が見かけ以上にかなり悪いであろうことや、米商業用不動産の所有者が来年末までに200兆円以上の債務を高金利で借り換えなければならないことからの連想などもあり、国内の不動産株を選ぶ際には、自己資本比率の低過ぎない銘柄を選ぶのが肝要でしょう。

総括としては、米国の景気後退と株価急落に備え、キャッシュポジションを増やしつつ、景気敏感株から内需株へと少しずつ切り替えていくのが良いのではないかと考えています。