精神科医による辛口投資論

ここでは、私自身が運用している法人口座の2023年11月末時点における、日本株と外国株それぞれの保有株式と各銘柄の平均取得単価（手数料込み）を公開しています。

具体的な保有株数は非公開としていますが、概ね各銘柄へ均等額に近いイメージで投資しています。

イメージというのは、強気の銘柄に対してはウェイトを高めたり、自信の持ていない銘柄や様子見の銘柄に対しては試し玉として少量で購入したりすることがあるためです。

最後の総括では、その月に考えていたことや、今後の方針などについて触れています。

また、最新の取引履歴については、次の記事をご参照ください。

2023.12.03

【2023年11月末】保有株式（日本株・外国株）と平均取得単価

この記事では、2023年11月末時点における、私自身が運用する法人口座の保有株式やその平均取得単価を公開しています。また、ポートフォリオ全体や運用方針などについてもコメントしています。...

なお、言うまでもないかもしれませんが、売買は自己責任でお願いいたします。

1．23年11月末時点での保有株式（日本株）と平均取得単価

まずは、日本株の方からです。

2．23年11月末時点での保有株式（外国株）と平均取得単価

続いて、外国株になります。外国株に関してはティッカーシンボルのみの表記としていることもあり、全てではありませんが特徴的な銘柄に対しては、セクターや概要を補足しています。

3．総括

11月は、日米の株価はともに好調な値動きとなりました。

この背景としては、米CPIが鈍化傾向となっており、米FRBによる追加利上げの機運が低下、場合によっては早期の利下げ観測まで出てきていることが挙げられます。

これは、米経済に減速の兆しが見え始めているためですが、だからといって早期に利下げができるかどうかは、インフレの動向次第でしょう。

ただ、インフレが再燃しかねないリスク要因が多くあるように思われます。

具体的には、米中経済のデカップリングや、それに伴うリショアリング（生産拠点の国内回帰）の動き、パレスチナ情勢の緊迫化によるエネルギー価格の高騰、再生可能エネルギーへの移行に必要となる多額の投資、BRICS諸国のドル離れ、などが挙げられます。

インフレが鈍化しないとなれば、高水準の金利環境を継続せざるを得ず、それは景気減速にもつながり得ることから、この11月はいくらか利益確定を進め、現金比率を増やしていました。

また、外国株口座でも、インフレ耐性のある銘柄への入れ替えを多少行いましたが、その中でも特徴的だと思われるのは、原子力関連銘柄を追加したことでしょう。

世界では脱原発の動きがある一方で、脱炭素に対する現実的な解決策として原子力の活用を拡大する動きが大きくなっており、特に小型原子炉は安全性が高く、燃料交換が長期間不要とのことで注目されています。

そして、2024年には米大統領選がありますが、共和党候補者の勝利となれば、現民主党政権が推進する脱炭素政策が反故にされるという可能性もあります。

米国では、洋上風力プロジェクトの撤退が相次いだりもしていますが、共和党候補者が勝利するなどして、再生可能エネルギー関連銘柄が市場から一段と見放されるような状況になれば、今後そうした銘柄への投資も検討していきたいと考えています。

他には、米FRBによる利上げが最終段階にきている可能性が高く、この先は利下げや、あるいは景気減速により長期金利が低下することとなれば、債券価格の上昇が期待できることから、債券への投資も追加していました。

この12月は、「掉尾の一振」のアノマリー通りに、このまま株式相場の上昇が続くのか注目です。